レン君の素敵な形容詞入れ
〔解説〕
ファンタジーの名手ジャック・フィニイの掌編「レン君の素敵な形容詞入れ」をおとどけします。三十五年ほど前に訳したものですが、訳文に若干手を入れて、読みやすくしたつもりです。この作品は、異色作家短篇集3『レベル3』(早川書房)の原書The Third Level に収録されているものですが、一九六一年に発刊された翻訳版には収録されませんでした(訳者の福島正実さんが、日本語に移すのがむずかしいと判断して省いたのかもしれません)。私にとって、ことばをテーマにしたファンタジーでは、フレドリック・ブラウンの「みみず天使」と同じくらい好きな作品です。みなさんにも気に入っていただけるとうれしいです。
なお、向井敏さんは、『文章読本』(文春文庫)の「第三章 文体とは何か」で、文章はまず明晰でなければならないということを説明するために、この作品(田村義進さんの訳)から引用しています。
〔翻訳履歴〕
1971/05/14東京大学SF研究会会誌「うん」第二号
2011/11/01
日本ルイス・キャロル協会年会誌
「Mischmasch」第十三号
〔別訳〕「従兄レンの驚異の形容詞壺」
(田村義進訳)
1978/01/25
ミステリマガジン 一九七八年三月号
(263号)
1980/01/20
楽しみと冒険9『ことば四十八手』
(井上ひさし編、新潮社)(絶版)

DELL版
〔翻訳権について〕
一九七〇年十二月三十一日以前の出版物は、一九七一年の著作権法改正の適用外となり、ベルヌ条約の特例措置「十年留保」(刊行後十年以内に翻訳出版されていなければ翻訳権を取得する必要がない)が適用されます。本作品は一九四八年刊行で、その後十年以内に翻訳出版されなかったので、この特例措置が適用されます。〔お願い〕
リンクは自由に張っていただいてけっこうです。転載や再配布はご遠慮ください。〔原作〕
原題:Cousin Len's WonderfulAdjective Cellar
作者:Jack Finney
初出:Ladies Home Journal
(April, 1948)
再録:The Third Level
(Rinehart,1957;
Dell,1959)
Best Fantasy Stories,
ed. Brian W. Aldiss
(Faber & Faber,1962)